この男のコメディはかなりキツイぞ!


映画『brüno』ブルーノ

たくさんの訴訟を抱える男。そしてハリウッドの問題児。誰でしょう?!

サシャ・バロン・コーエンです。2009年に公開された【ブルーノ】でも、またしてもやってくれました!!もちろん訴訟も起こされましてけど、訴訟が怖くてコメディはできないとばかりに今回もたくさんの人を怒らせています。

ブルーノあらすじ

ブルーノ(サシャ・バロン・コーエン)は、ゲイのオーストリアの人気ファッション番組の司会者でファッション評論家です。ミラノコレクションを取材するために、ブルーノが自称する最新ファッション「全身マジックテープでできた洋服」でミラノで取材。そしてステージで暴れてショーを台無しにして、ファッション業界から追放されてしまいます。

そこで、ファッション業界を見返すにはハリウッドセレブになるしかない!と「ヒトラー以来のオーストリア生まれのスーパースターになってみせるわよ~!」ハリウッド・セレブになることを決めたブルーノは、LAへ付き人のルッツ(グスタフ・ハマーステン)を連れてハリウッドに乗り込みます。ルッツのアイデアで、最初にテスト番組を作ることにします。そして大人気のオーディション番組『アメリカン・アイドル』の審査員でおなじみのポーラ・アブドゥルのスケジュールを抑えます。ポーラ・アブドゥルは歌手でダンサーそしてダンス振付師。そして慈善活動にも熱心なことで知られています。

そんなポーラ・アブドゥルに『あなたのしているチャリティ活動について教えて欲しい。とインタビューを試みます。ポーラ・アブドゥルはインタビューの場所にやって来ますが、椅子もテーブルもありません。そこで、ポーラ・アブドゥルにブルーノは修理にやって来ていたメキシコ人労働者に四つ這いになってもらって、そのメキシコ人の人間椅子に「お座りなって・・」と座ってもらうことを提案します。貧しい労働者に腰かけた状態で、世界の貧しい人々を救うための意義についてのインタビュー。おまけにメキシコ系男性に『女体盛り』のような『アミーゴ盛り』でおもてなし。当然ながら、ポーラ・アブドゥルは驚いて怒って帰ってしまいます。

パリス・ヒルトンもセックスビデオが流出して有名になったから、セックス映像を撮って流出すればいいんだ!と、今度はその当時の大統領予備選候補者だった共和党ロン・ポール議員とのセックスビデオを撮影しようと、インタビューという名目でホテルに呼び出します。カメラ機材の故障と偽って議員をベッドルームに誘うことに成功しますが二人きりになったところで、ブルーノは突然裸になり腰をくねくね。当然ながら議員は罵声を浴びせて怒って出て行きました。

ロン・ポール議員からサ社・バロン・コーエンが訴えられなかったのは、議員が政治的にはリバータリアンなので、同性愛にマリファナやポルノや売春などは政府や法律が縛るべきものではなく、基本的に自由に任せるべきだという大らかなポリシーだったからです。大らかな議員さえも怒らせるブルーノ。

次なるブルーノは「一流のセレブになるにはチャリティ活動に力を入れないとね!」とエルサレムに乗りこみます。

エルサレムの伝統的な街には、たくさんのユダヤ原理主義のハシディムスタイルの人がいます。黒いコートに黒いツバのある帽子、それに黒いヒゲ。ヒゲともみあげはつながっています。そんなハシディムスタイルの人達がたくさんいる中を、ゲイファッションのハシディムをパロディって歩きます。

ブルーノのゲイファッションのハシディムスタイルは、股間がもっこりの黒いホットパンツに、裸の上に黒いノースリーブのジャケット。もちろん黒い帽子を着用して。

ブルーノのゲイハシディム姿を見つけた、ハシディムのおじさんたちは侮辱と受け取ったのか?!大きな石を持って大勢で追いかけてきました。ものすごい殺気です。ブルーノはいつもの逃走用の車も逃げ出してしまっていたので、町の中を必死になって逃げ廻りました。本当にユダヤ教徒はゲイが大嫌いなんだということを改めて感じることができます。

そん超正統派ユダヤ教徒の中を、ゲイハシディムファッションで歩くなんて・・・これはお笑いテロ行為です。

そして、逃げ回ってセーフだったブルーノは、時の人になる野望の為にイスラエルに乗り込んだので、今度は中東和平を実現だ!とばかりに、イスラエルの要人(モサド元長官にヘブライ大学教授)とパレスチナの要人(パレスチナ前議長)そしてエルサレム市長と会談を開きます。そこでブルーノはオリジナルソングを歌って互いの握手を求めるのですが、そのオリジナルソングは「♪ユダヤ人とヒンズー人。友達になろう~♪撃つならキリスト教徒を~~♪」とWe are the Woldのオリジナルを歌っちゃいました。もちろん時の人になることはできません。

次なるセレブになる為の野望は「アルカイダに誘拐されること」です。アルカイダに誘拐されれば、間違いなく時の人だとばかりにブルーノはレバノンのパレスチナ難民キャンプへ向かいます。そこで、テロリストのリーダに幸運にも会うことができました。そしてリーダーのアイマン・アブ・アイタにブルーノは、ビン・ラディンのファッション・アドバイスをチャレンジしたのでした。テロリストにドッキリを仕掛けるなんて・・。サシャ・バロン・コーエンのむちゃっぷりはスゴイ。

そして中東からの帰り道で、セレブのアイテムを思いつきます。「アンジーとブラッド・ピットもマドンナも持ってるセレブアイテム」それは養子です。このジョークには、マドンナも大激怒してしまいました。

ブルーノは「養子」というセレブのアイテムを手にして、シングルファーザーとして番組にでます。そして「子供が欲しかったから、アフリカに行ってベビーとiPODを交換してきた」と発言。これを観客のごくごく普通の黒人のおばちゃんは大激怒。そこにアメリカ児童局の女性が現れて赤ちゃんを連れて行ってしまいました。

他にもいろいろありますが、最後にもう1つ。このブルーノの撮影をアーカンソー州でする時にチラシを配りました。チラシには「MMA(総合格闘技)とビールがタダ同然で楽しめます」と書いていました。会場にはいわゆるブルーカラー(別名:レッドネック)の人達が会場を埋め尽くしました。白人のブルーカラーそしてアーカンソー州という南部の土地柄ということもあって、人種差別も根強くある土地で絶対数は白人ばかりの田舎町です。レッドネックの人達は、神さまを愛して自分達の国アメリカを愛して、ゲイを絶対的に嫌うという人達ばかりです。

MMA(総合格闘技)をするリングは八角形のリング。高い金網に囲まれています。そこに登場したのはブルーノ。ブルーノはMMAと言ってアーカンソーの男たちを集めた中で、レッドネックが一番嫌うゲイのラブシーンを演じたのです。もちろん会場は騒然となり大暴動です。一番忌み嫌うゲイのラブシーンなど見たくないのに、やめさせようとしても金網があるのでリングに入ることは出来ません。見たくもないゲイのラブシーンを無理やり見せられた白人の一人は泣いていました。

これもまさにアメリカの保守層をターゲットにしたお笑いテロ行為です。アメリカの保守層にある同性愛恐怖症(ホモファビア)を笑いもののターゲットとした場面といえるでしょう。

ブルーノへの怒り

ブルーノの公開初日に、映画の公開初日ということもあってアメリカのとある町では深夜にも関わらずに大盛り上がり。

お酒も入ってマリファナも入って、ハイテンション。「We sant Bruno!」とコールまで巻き起こるほどの盛り上がり状態で上映開始されました。大爆笑も沸き起こりますが、中には映画の途中で怒りの様子で席を立つ人も出たといいます。

お酒やハッパでハイテンションだった人までも怒らす映画です。もちろんサシャ・バロン・コーエンはそれも織り込み済みすが。

ちなみに、キリスト教徒のために映画を査定するサイトがあるのですが、そのムービーガイドは「この映画を上映禁止にするべき!」と怒り狂いました。

ゲイキャラ

こんなゲイキャラのブルーノに対して、同性愛者の偏見と戦う団体(GLAAD)はこの映画に対して「ブルーノはゲイのイメージを著しく損なう」として映画への怒りを表明しています。超正統派のユダヤ教徒を笑いのネタにしたり、人種や民族そして政治的立場なども全部無差別にお笑いのターゲットにしています。

ナチス

ブルーノのキャラクター設定は、オーストリア出身となっているので当然オーストリア駐英大使もボイコットを呼びかけています。オーストリア駐英大使のエミル・ブリックスは自国民のオーストリア人に対して「ブルーノを観ないように」とボイコットを呼びかけました。ブルーノは映画の中で「ヒットラー以来のオーストリア出身の世界的スターになりたいの~!」と言って、ハイルヒットラーの敬礼をしているのですから、怒って当たり前ですね。

養子

養子のことをジョークで持ち出したブルーノに対して、マドンナはかなり激怒しました。なんといってもマドンナのミュージックビデオにサシャ・バロン・コーエンは自分の持ちネタ『アリ・G』のキャラで登場して、サシャ・バロン・コーエンの知名度は一気に上がりました。

もちろんこの映画の前にもマドンナを笑いのネタにしていましたが、そんなネタをされてもすべてマドンナは寛容な態度でした。でもこの映画の「マドンナもアンジェリーナも持っている。だからブルーノも養子を手に入れたの」というジョークには大激怒。サシャ・バロン・コーエンはマドンナに花束と「どうか怒らないでください」という手紙を添えて贈ったといいます。

キャスト&製作

『法には反していない』タブーへの挑戦。そして、ブルーノが世界各地で様々なカルチャーギャップを痛烈に皮肉る確信犯的ドキュメンタリーコメディ映画です。

製作

  • 監督・・・ラリー・チャールズ
  • 脚本・・・サシャ・バロン・コーエン、アンソニー・ハインズ、ダン・メイザー
  • 原案・・・サシャ・バロン・コーエン、ピーター・ベイナム、アンソニー・ハインズ、ダン・メイザー
  • 製作・・・サシャ・バロン・コーエン、ジェイ・ローチ、ダン・メイザー、ジョナ・ヒル
  • キャラクター原案・・・サシャ・バロン・コーエン
  • 撮影監督・・・アンソニー・ハードウィック、ウルフガング・ヘルド
  • 音楽監督・・・リチャード・ヘンダーソン
  • 音楽・・・エラン・バロン・コーエン
  • 編集・・・スコット・デイビス、ジェイムズ・トーマス
  • 衣装デザイン・・・ジェイソン・アルパー
  • 製作総指揮・・・アンソニー・ハインズ
  • 製作会社・・・メディア・ライツ・キャピタル
  • 配給・・・ユニバーサル・ピクチャーズ(米国)、クロックワークス(日本)
  • 公開・・・2009年7月8日(オーストラリア)2009年7月10日(アメリカ・イギリス)2010年3月20日(日本)
  • 上映時間・・・81分
  • 製作国・・・アメリカ、イギリス

キャスト

  • Bruno・・・サシャ・バロン・コーエン
  • Lutz ・・・グスタフ・ハマーステン
  • Himself・・・リチャード・ベイ
  • Himself・・・ ポーラ・アブダル:
  • Herself・・・ロン・ポール
  • Himsel・・・クリス・マーティン
  • Himself・・・ボノ
  • Himself・・・エルトン・ジョン
  • Himself・・・スティング

過激な内容で話題のイギリスのコメディ映画を観た?!かなり強烈!!セレブだろうが政治家相手でも容赦なし!

この男のコメディはかなりキツイぞ!
話題のアレ

    この男のコメディはかなりキツイぞ!